親御様メッセージ(2020年 都立駒場高校1)
息子が初めて学志舎の扉を開けたのは小5になる春。5年間という長い間、本当にお世話になりました。学志舎に出会えたおかげで、息子は無事に駒場高校に合格することができました。
最初は中学受検を見据えての通塾でしたが、どうしても本人のやる気が出ず、塾長からの「高校受検で勝負するか!」のお言葉で、都立受検コースから外れることにしました。中2くらいからでしょうか、少しずつですが成績も伸び始め、最終的には偏差値は58から72まで上がりました。しかし内申は思うように上がらず、憧れの自校作成校を目指すにはかなり危険な状況でありました。ずっと塾長には‶厳しい″と言われていたのですが本人が諦めきれず、1月のⅤもぎの結果次第という話になっていたようです。模試当日はプレッシャーに負け散々な結果となり、志望校を下げる決心がついたようでした。
しかし他の学校は考えていなかったため、ではどこに?という問題に直面し、メールでご相談したところ、すぐに塾長が面談の場を設けて下さいました。この多忙な時期にも関わらず、不安な親子の気持ちに即日対応していただけたことは感謝の気持ちしかありません。三人で資料をもとにとことん話し合い、塾長と私が強く推したのが駒場高校でした。最終的には息子も「・・・じゃあ駒場にします。」と、何とも不安な1月半ばの遅すぎる志望校決定でした。
そこからは目指すゴールを日々確認し、今まで自校の問題しかやってこなかった息子が共通問題を前にモチベーションが下がらないように、駒場高校への憧れが少しでも増すように情報を集め、家でも本当にたくさんの話をしました。また、学志舎には先輩方が足しげく通って後輩をサポートするという何とも素晴らしい伝統があります。息子も先輩方の生きた体験談を聞き、イメージを膨らませることができたようでした。駒場高校を目指す友達が多く在籍していたことも励みになったようです。
塾長や村岡先生には「余裕だろう」と言っていただいていたようですが、受検日が近づくにつれて不安がつのっていく様子が傍で見ていてよくわかりました。定期的に開催してくださる保護者向けのセミナーでくり返し教えていただいていたことを胸に、余計なことは言わず応援団であることに徹し、励まし続けた2月。「今までサポート本当にありがとう。明日は落ち着いて、絶対に合格するから。」という手紙をもらい、とても嬉しかった受検前夜。
そして受検当日の朝、晴れやかな表情で手を振って出かけていく息子を見送るとき、“もうこれだけでも十分だ、結果はどうあれ、素直で逞しく成長した息子を見られる私は幸せだ”と、不思議な達成感がありました。
合格発表当日、自分の番号を見つけた息子の潤んだ目を見て、もらい泣きをしてしまった頼りない母ですが、間際の、こちらが声をかけるのを躊躇うほどに頑張っていた姿を思い出すと、嬉しさがあふれて止まりませんでした。
スローなエンジンスタートの我が家の受検でしたが、躓いたとき、悩んだときにはいつも塾長や村岡先生、一緒に頑張ってきた仲間の存在がありました。先生方と塾生の皆でメッセージを書き合った寄せ書きを、大切にケースに入れてお守りにして臨んだ当日。皆がそれぞれの場所で同じ瞬間戦っている、そんな気持ちになれていたようです。
塾は学志舎しか知らない我が家ですが、こちらで大切な5年間を過ごさせていただいた事、本当に感謝しております。思い返せば、息子とともに悩み目標に向かって進んだ日々はあっという間で、とても楽しいものでした。今、「勉強が好き」という息子がいて、駒場生になれることを誇りに思う息子がいます。塾長が志望校変更の面談の時に仰ったお言葉がずっと心に残っています。
「男にはいつか厳しい環境に身を置き、成長せなあかん時が必ず来る。高校生活でその機会を与えてくれる駒場は、君にとっては最高の環境やと思う。」
私も本当にそう思いました。単に志望校のアドバイスではなく、その先の、その子の人生を見据えたお言葉は、最終的に息子の心を動かし、背中を押した瞬間だったと感じています。
先日息子が「学志舎ロスだぁ!」と言っていました。あれだけ濃密に頑張り挑戦し続けた時間は、15歳の子供にとっては初めての経験であり自信であり、特別な宝物に違いありません。その「ロス」は、今後は卒塾した先輩として学志舎と関わり、恩返しをしていくことで埋めていってほしいと思っています。
最後になりましたが、学志舎の今後ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。本当にありがとうございました。